マーケティングファネルとは?
マーケティングファネルとは、顧客が製品やサービスを知ってから購入に至るまでの段階を、段階ごとに人数が絞られていく漏斗(ファネル)の形で表した考え方です。 代表的なものは、認知、興味・関心、比較・検討、購入の段階で表します。B2Bでは、リード獲得、MQL、商談、受注といった段階で表すことも多く、段階ごとの件数と、次の段階に進んだ割合(転換率)を見ることで、どこで見込み客が離れているか(ボトルネック)を見つけられます。 購入後の継続や紹介までを含めた形もあります。ファネルの段階ごとに、届ける情報や施策、追う数字を決めるために使います。
マーケティングファネルに関する記事・資料
マーケティングファネルに関連する記事1件。
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マーケティングファネルが必要になる課題
- リードの数は増えているのに受注が増えず、どの段階で見込み客が離れているのかを説明できない
- 施策が展示会やWeb広告など、リードを集める段階に偏っていて、商談や受注に近い段階の施策が手薄になっている
- マーケティングと営業で、リードの呼び方や引き渡しの基準がそろっておらず、受注までの数字を1つの流れで追えない
マーケティングファネルの種類と段階
マーケティングファネルは、どこからどこまでを対象にするかで、主に3つの種類に分けられます。
| 種類 | 対象の範囲 | 主な段階 | 使う場面 |
|---|---|---|---|
| パーチェスファネル | 製品を知ってから購入するまで | 認知→興味・関心→比較・検討→購入 | 新規顧客の獲得 |
| インフルエンスファネル | 購入したあと | 継続→紹介→発信 | 既存顧客との取引の継続、追加の発注、紹介 |
| ダブルファネル | 購入の前と後の両方 | パーチェスファネルとインフルエンスファネルをつなげたもの | 獲得と維持を1つの流れで見る |
BtoBでは、パーチェスファネルの段階を、営業管理で使う段階に置き換えて数字を追うことが多くあります。段階ごとに、届ける情報と追う数字を決めます。
| 心理の段階 | BtoBで追う段階 | 主な施策 | 追う数字 |
|---|---|---|---|
| 認知 | Webサイトの訪問、展示会での接触 | 展示会、Web広告、SEO記事、業界誌への出稿 | 訪問数、接触数 |
| 興味・関心 | リード | ホワイトペーパー、セミナー、メールマガジン | リード数、CPL |
| 比較・検討 | MQL→SQL→商談 | 導入事例、仕様や技術の資料、技術相談、見積もり | MQL数、商談数、商談化率 |
| 購入 | 受注 | 提案、見積もりの調整、稟議に使う説明資料 | 受注数、受注率、CAC |
段階を上・中・下の3つに分け、TOFU(Top of the Funnel)、MOFU(Middle of the Funnel)、BOFU(Bottom of the Funnel)と呼ぶこともあります。
計算式と判定基準
ファネルの数字は、段階ごとの件数と、次の段階に進んだ割合(転換率)で見ます。
| 項目 | 計算式 |
|---|---|
| 段階ごとの転換率 | 次の段階に進んだ件数 ÷ 前の段階の件数 × 100(%) |
| リードから受注までの転換率 | 受注数 ÷ リード数 × 100(%)。各段階の転換率を掛け合わせた値と同じになる |
| 必要なリード数(逆算) | 受注目標の件数 ÷ リードから受注までの転換率 |
ボトルネックがどの段階にあるかは、次の基準で判断します。
| 見ること | 判断の仕方 |
|---|---|
| 前年同期・前月との比較 | 同じ段階の転換率が下がっていれば、その段階がボトルネックの候補になる。季節による変動は前年同期と比べると見分けやすい |
| 段階の間の日数 | 次の段階に進むまでの日数が延びていないかを見る。件数が少なく率がぶれやすいときは、日数のほうが変化をつかみやすい |
| 経路別の転換率 | 全体の転換率が同じでも、展示会・Web・紹介など経路ごとに分けると差が出ることがある |
| 段階の定義 | MQLの条件など、段階の基準を途中で変えていないか。変えた場合は、変える前と後の数字を比べられない |
あわせて、次の点を押さえます。
- BtoBは、リードから受注まで数か月かかることが多い。同じ月の件数どうしで転換率を出すと実態とずれるため、リードを獲得した月ごとにまとめて、受注まで追う
- 購入の検討は、社内の会話や比較サイトなど、計測できない場所でも進む。ファネルに表れる数字は、検討の一部だけを示している
似た用語との違い
| 用語 | 意味 | マーケティングファネルとの違い |
|---|---|---|
| カスタマージャーニー(バイヤージャーニー) | 顧客が課題に気づいてから購入するまでの行動、考え、接点を時系列で描いたもの | ジャーニーは、顧客がどう考えて動くかを質の面から描く。ファネルは、段階ごとの件数と転換率を量の面から捉える |
| セールスファネル(営業パイプライン) | 商談から受注までの、営業の段階 | マーケティングファネルの下流にあたる部分。BtoBでは、マーケティングと営業の段階をつなげて1本のファネルとして見ることが多い |
| AIDMA・AISAS | 消費者が購入に至るまでの心理の変化を、段階で表した購買行動モデル | 購買行動モデルは心理の段階を説明するもの。ファネルは、その段階に件数を当てはめて、どこで離れているかを測るために使う。パーチェスファネルの段階はAIDMAがもとになっている |
| フライホイール | 顧客の満足や紹介が、次の顧客の獲得につながる循環を、回り続ける車輪の形で表した考え方 | ファネルは購入で終わる一方向の流れで表す。フライホイールは、購入後の顧客を起点にした循環で表す。ファネルに代わる考え方として紹介されることがある |
関連用語
- ファネル分析:段階ごとの件数と転換率を並べて、ボトルネックになっている段階を見つける分析
- リード・MQL・SQL:ファネルの段階を表す呼び方。それぞれの基準をマーケティングと営業で決めておくと、数字を同じ流れで追える
- 転換率(CVR):ある段階から次の段階に進んだ割合。ファネルの良しあしを判断する中心の数字
- リードナーチャリング:検討の段階に応じて情報を届け、リードを商談に近い段階へ進める取り組み
- CPL・CAC:リード1件、新規顧客1社を獲得するのにかかった費用。段階ごとの件数とあわせて見ると、施策の費用対効果がわかる
- KPI:受注目標からファネルの段階ごとに必要な件数を逆算すると、追う数字(KPI)を決める材料になる
- ダークファネル:社内の会話や比較サイト、知人の紹介など、計測できない場所で進む購入の検討
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